秋のはえなわ漁でクエ揚がる
こんにちは! 大瀬戸町漁協は今、秋まっさかり。
この秋も大瀬戸町漁協ではハタや水イカにコチなどいろいろな種類の魚が水揚げされています。
特に、秋~冬にかけて揚がる大物といえば……そう、「クエ」(別名:あら)です!
高級魚クエとは!
この日は昼までに3匹のクエが水揚げされ、大瀬戸町漁協の生け簀で泳いで(いや、正確には沈んで)いました。
こちらのクエは30~40㎝ほどで、5~6キロくらいだそう。
これでも十分大きいと思うかもしれませんが、実はまだまだです。
クエは大きいもので30~40キロくらいにもなるそうです!
そんなに大きくなる秘密は、クエの生態にあります。
クエは、とても寿命の長い魚で40年~50年も長生きすると言われています。
そして、このクエはぺったりと底に沈んでいますよね。
クエは、海の底、特に岩場のすきまにひっそりと沈んで暮らす魚です。
あまり泳ぎ回らずにのんびりのんびり、省エネしながら生きているのでしょうか……。
クエの延縄(はえなわ)漁
クエを捕るには、「延縄(はえなわ)漁」という方法で漁をします。
延縄漁とは、たくさんの針がついた長ーーーーーいロープを海中に配置し、食いつかせて引き上げる漁法です。
クエの漁では、1本の延縄漁で使う針はなんと500本!
その500本の針を約2メートル間隔でぶら下げ、仕掛けの全長は1キロメートルにも及びます。
仕掛けは錨を付けて海の底に沈められ、針につけたエサで岩場のクエを誘うのです。
1キロメートルにも及ぶ大きな仕掛けを作るロープには、テグスをよって作った、直径5ミリほどのとてもとても丈夫なロープを使います。
そのロープに、ひとまわり細いロープ(テグス)を結び付けて針を付けます。
仕掛けに使うテグスや針は漁協で販売していますよ。
延縄漁は、イトヨリやハタに対しても使われる漁法で、そうした一回り小さい魚には上の写真くらいのテグスが使われます。
こちらはクエ用の針。クエは大きい魚なので、針もデカいです! 5センチ程度あります。
延縄漁は一本釣りとは異なり、魚が食いついてから引き揚げるまでに時間がかかるため、外れにくいように針が丸く曲げられてしっかり食い込むようになっています。
500本の針があっても、クエはそうそう簡単に捕れる魚ではありません。
一日仕掛けても、一匹もかからないこともよくあります。
10匹かかればその日はスゴイ! 大漁です!!
今年もクエの季節……だが、しかし!
そうして揚がった立派なクエ。
でも残念ながら、今年は新型コロナウイルスの影響で料亭や高級飲食店での消費が減っており、なかなか売れないという状況です(涙)。
クエは1キログラムあたり5000円~10000円もする高級魚であるがゆえに一般家庭向けの食材としては流通していないため、今年は絶賛苦戦中……(涙)。
クエはとても美味しく、「クエ食ったら他の魚食え(クエ)ん」と言われる鍋の王様です。王様、ダジャレもうまいです。
脂ののったこの時期のクエは、味わい深く、鍋に入れて食べたらその食感と美味しさに人間の方がとろけてしまいかねないほどです。
大瀬戸町漁協では、そんなクエをたくさんの人に食べてもらいたいと、ギフトセットとして百貨店のカタログにも出品しています。
なんだかかわいい顔のクエとタコの箱を開けてみると……!
切り身は下処理をして野菜や豆腐と一緒に煮ます。スライスはしゃぶしゃぶ用です。
難しい調理は必要なし! レシピも一緒についているので誰でも美味しく食べられます!
クエから超絶良いお出汁が出るので、シンプルな味付けでいいんです。
もし西海市内で購入したい場合は魚屋さんで注文するか、大瀬戸町漁協へお問い合わせください。
新着情報!ゑべす蛸の酢漬けタコ・味噌漬けタコ
さて先月も紹介したゑべす蛸を使った新商品、とうとう来月発売となります!
11月現在、成分分析と賞味期限に関する検査が終わり、製造業許可の申請も済ませています。
長崎新聞でも紹介されたこの商品、長崎市内での販売もできるよう鋭意準備中です!