地曳網漁に使う網を修繕しています

みなさん、こんにちは。
朝晩は寒い!と感じられる季節になりましたね。

ここ瀬川漁協では、これからやってくる冬場に旬の魚が多く
うず潮荒兜(あらかぶ)やカタクチイワシがメインとなっています。
ということで、冬場の漁が始まる前のこの時期に
伝統漁法である「地曳網漁」で使う網の下準備をしています。

浮桟橋に広げられた漁網

秋晴れの気持ちいい、ある日のこと。
瀬川漁協の田川さんから「浮桟橋に網をあげて修繕していますよ」と
連絡が入りました。

9月の台風の時は、たくさんの船を守るために活躍したこちらの浮桟橋

今回は、ここで網の修繕作業が行われ、二人の網子さんが浮桟橋に広げられた大きな網の上に座って作業をしていました。


漁で使われた網に穴が開いてしまったり、裂けてしまっている部分を手縫いでひと針ずつていねいに補修します。

この補修作業は、何と言っても足がポイント!

網をピンッと張ってから作業しなければ、なかなかうまく縫えないので、
足で網を押さえて手で引っ張りながら、ひと針、ひと針を編み合わせていきます。

こんな道具を使っています

網の修繕に使っている道具一式はこちらです。

年季の入った竹かごには、糸と針、ハサミ、メガネケース。
「細かい作業をするために、メガネも必要なんだよ」と、笑いながら見せてくれました。

網の修繕で使う針は、お裁縫をするときの縫い針とは違い、竹製の編針に糸を巻きつけて使います。

破れた部分の切れた糸を切って整え、残った結び目を起点にして糸を結びつけながら、まるでパズルのように網目が作られていく様子は、まさに職人技!

網の大きさはどれくらい?

作業しているこの網の大きさを聞いてみると、
「これは長さが200メートルぐらいの網だよ」との答えが。
に、200メートル…!?

公式のプールが50メートルなので、その4倍の長さって!
とても広くて大きい網を使って地曳網漁をしているんですね。
こういった大規模な修繕は、年に一度だけ

本格的に漁が始まる前の、この時期に行われます。
5日ほどかけて行う修繕作業のため、人も車も通らない広いこの浮桟橋が大活躍するのです。
冬場の地曳網漁シーズンも、もうすぐやってきます。
修繕を終えた網を使い、
網主の一声で、一斉に網子が網を引く伝統漁法の風景が今年もまた見られます!

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