真珠養殖に取り組む、期待の若手後継者!

みなさん、こんにちは。
西彼町漁協からグッドニュースをお伝えします!

漁師をめざして、今年の3月から研修がスタートした吉川大輝さん(19才)に続き、4月から鈴木勇汰郎さん(18才)が新たに西彼町漁協の仲間に加わりました。

この二人のおかげで、西彼町漁協に所属している漁師さんたちの平均年齢がグッと若返っていますよ!
(※吉川さんの記事はこちら)

大好きなこの海で漁師をしたい

西彼町漁協からほど近い海

「生まれ育った西彼町の海が大好きなんです」と話す勇汰郎さんは、小さいころから釣りや海遊び、そして父の手伝いをする中で、いつかこの海で漁師をしたいと思っていました。

今年の3月、県内で唯一水産科がある長崎県立鶴洋高校を卒業し、4月から真珠養殖とカキ養殖を家業とする父の元で、漁師になるための研修がスタート!

現在は、師匠である父から本格的な真珠養殖を学んでいます。

高度な技術を要する、真珠の核入れ作業

真珠の養殖では、大まかに「貝を育てる・核を入れる・貝の管理・真珠を取り出す」の工程があり、春から7月にかけて、あこや貝(母貝)に核を入れる(珠入れとも呼ばれる)作業が行われています。

珠入れ作業は、あこや貝の身体の中心部にある生殖巣に、鋭利なメスを使って道を作り、挿入器具で核を所定の場所に送り込むため、とても繊細な技術を要します。

核を入れる場所が少しでも悪いと真珠にならず、ズレが生じることで貝に少しでもダメージを与えると死んでしまうという、0.1ミリ単位の世界なんです。

師匠である父の隣で、集中して作業をしています

「後ろから見る限り、父の作業は簡単そうに見えるけれど、いざ自分でやってみると全然できないので、今がんばっているところです。

この作業はこのためにしているとか、そういう知識を日々重ねています。できなかったことが少しずつができるようになってきて、やりがいを感じています」と、勇汰郎さん。

父・正和さんは「周りでは漁師はさせないという中で、息子が漁師になることは、自分としては嬉しい。珠入れは簡単にできる技術ではなく、どれだけできるか勉強して、早く自分の仕事を覚えてもらい、追いついてくれればいい」と語ります。

ちなみに、慣れてくると1日に700個もの珠入れをするそうですよ。

尊敬する父をめざしたい

鈴木正和さん(51才)  鈴木勇汰郎さん(18才)

他社からも教えを請われるほど、高い技術を持つ父を尊敬する勇汰郎さんは、自分もそのようになりたいと、技術を身につけるべく、日々の研修を頑張っています!

二年後には、研修期間を経て一人前の漁師として独立。家業の真珠養殖会社で働きながら、休みの合間にナマコ漁や小型定置網にも取り組んでいきたいそうです。

「高齢化が進んで衰退している水産業を盛り上げたい。いずれ自分がきっかけで漁師になってくれる人たちが少しでもいたら」と語る勇汰郎さん。
これからの西海市の漁業を担う、数少ない若手として期待が高まります!