新人さん、いらっしゃい!

こんにちは、西彼町漁協です!

突然ですが、朗報をお伝えします。
なんと!この春、新しく「漁師になりたい!」という若者が1名加わりました!
わーい!パチパチパチ〜!

しかも、就職経験がなく、漁師の後継者でもない人が「最終的には独立して漁師をやりたい」と、入ってくること自体がめずらしく、そんな新人さんが漁師をめざすのは西彼町漁協では初のこと!

漁師になるための研修がスタート

こちらのピッカピカの新人さんは、埼玉県出身の吉川大輝さん(19才)。
昨年10月に、農漁業やプログラミングを学ぶ職業体験を行う101カレッジ(西海市西彼町)を卒業しました。

この職業体験で漁を体験したことがきっかけとなり、自ら漁師をやりたいという意志で、3年間の研修を受けることに。

新人の吉川さんを受け入れ、指導してくださるのは現役漁師の浦添さんです。

浦添さんは、刺し網、ナマコ漁、ウニ漁、もずく漁、遊漁船などもされていて、1年を通して海の仕事をしているとても熱心な方です。

吉川さんは、浦添親方に弟子入りして一緒に仕事をしながら3年間で技術を身につけます。最終的には独立して漁師として操業していけるよう、もちろん西彼町漁協もサポートしますよ!

どうやったら漁師になれるの?

「え?まったく経験がない人でも漁師になれるの?」と思われたそこのあなた。そのギモンにお答えしましょう!

まず、漁師とは
・自分で漁業を営む人(独立型)
・漁業会社などに雇用されて漁業に従事する人(雇用型)
を指します。(漁民、漁業者ともいう)

一般的に、漁師になるためには漁業協同組合(漁協)の組合員になることと、組合への加入要件を満たすことが必須です。なので、経験の有無にかかわらず単純にこれらの要件を満たせば誰でも漁師になれるんです。

西彼町漁協では、組合員加入の要件は大まかに2つ。
・出資金を収めること
・西彼町に住所を有していること

吉川さんは西海市西彼町へ移住完了しており、これから西彼町漁協の組合員になります。さらに、水産庁の就労支援事業を活用して、3年間の漁師研修を経て、一人前の漁師として独り立ちするという流れです。

漁協によって要件が異なるので、詳細については各漁協へ直接お問い合わせくださいね。
長崎県漁連HP

ズバリ! ”漁師の心得”とは

漁師は自然を相手にする仕事。独立してやっていくのなら、サラリーマンとは違って収入は保証されていません。いいこともあれば、厳しいことだってたくさんあります。

そこで、馬場さんに”漁師の心得”を聞いてみました!

西彼町漁協職員 馬場さん

そうですね、負けず嫌い、忍耐、時間がかかっても終わること。何かトラブルがあっても、最後まであきらめずにきちんとやり遂げることですね。

あとは、あそこで獲れると聞いたら我一番に行くぐらいの気持ちでないと獲れないです。いい漁場をとるのに競争率は高いし、刺し網とかだと追いかけて獲りにいきますからね。負けたら収入が減るんです。

こういう厳しさをしっかり知っておくことも大切だと、馬場さんは教えてくれました。

ある日の研修のようす

3月2日から研修が始まった吉川さん。初日は波風の関係で海に出られず、船底掃除作業を行いました。

船底に専用のペンキを塗り、牡蠣やフジツボが付きにくくすることで船がよく走るようになります。船のメンテナンスも漁師の大事な仕事です。

吉川さんは、「親方さんをはじめ、他の漁師さんからも技術や漁のやり方、考え方などを教えてもらえるよう、コミュニケーションを大切にしながら、経験を重ねて技術を身につけて、一人前の漁師になりたいです」と話してくれました。

おいしい魚を届けるために

獲れた魚を市場一本で売っていた時代、漁協が努力して魚を売ってきた時代を経て、これから若い人たちがインターネットを活用した販売の仕組みを生み出して、違う角度からの販路作りをしてくれるのでは、という期待も高まります。

「若い人でも漁業で収入を得られるように、彼らの柔軟な考え方やその時代にあった新しい販売のやり方をバックアップしていきたい」と語る馬場さん。

吉川さんが獲った魚を、みなさんの食卓へお届けできる日が楽しみです!
これからも西海市で獲れる新鮮でおいしい魚をたくさん食べて、応援してくださいね!