アラカブの稚魚放流!〜大きくなって戻ってきてね〜
みなさん、こんにちは。
今年は例年よりも早い梅雨明けでしたね!
すでにあちこちでセミの大合唱が聞こえています。
さて今回は、先日行った稚魚放流の取り組みについてお話します。
稚魚放流とは。
ここ十数年、気候の変動による海水温の上昇や磯焼けなどによる「漁獲量の減少」や、水産物の「価格の低迷」などから、漁業を続けていくことが厳しくなっています。
そこで、海の環境を守りながら、水産資源の増大や漁獲量の増量をめざし、みなさんの食卓にお魚を届けるための取り組みとして、西海市では魚介類を卵から稚魚になるまで人の手を借りて育てて放流する「栽培漁業」と、稚魚から出荷サイズになるまでを水槽やいけすで育てる「養殖漁業」が行われています。
瀬川漁協では、「栽培漁業」である稚魚放流を、平成11年から毎年行っています。
放流した稚魚は??
今回、アラカブの稚魚を放流しました!アラカブは全国的にはカサゴと呼ばれ、西海市の魚として市民から愛されています。五島灘の豊かな海で育ち、西海ブランドでは「うず潮荒兜」という名前で紹介されています。
放流したアラカブの稚魚は、佐世保市水産センターのいけすで体長7cmほどまで成長したもの。孵化したばかりの稚魚に比べ、少し成長した稚魚を海へ放流した方の生存率が高いことがわかっています。
アラカブは一般的に定着性が強く、行動範囲が狭いことから、放流した場所から離れることがなく大人へ成長していくという特徴を持っています。
なんと、移動範囲が大体1km以内だそうです!
ただ放流するだけではありません!地元の小学生と一緒に。
漁業の現状や水産振興への取り組みを理解してもらうという目的で、地元の小学生たちに稚魚放流の体験を通して、漁業への興味や魚への関心を持ってもらいます。
今回、現場に集まってくれた西海東小学校5年生の生徒20名。3班に分かれてアラカブの稚魚20,000匹を放流しました。
「船に乗るのは初めて!」という生徒が多く、少し緊張した様子。
ドキドキしながらも、準備されたアラカブの稚魚を、海へどんどん放流してくれました。
放流が終わったあと、生徒からの質問タイム!
○アラカブは触ると危ないところがありますか?
○いつごろが釣れやすいですか?
○1年間でどれくらいの量がとれますか?
○アラカブの稚魚は黒いけど、大きくなると赤くなるんですか?
など、事前に考えてきた質問のほかにも、体験したからこそ感じた質問が多く出てきました。
さいごに
今回の体験で、地元の小学生たちがアラカブの稚魚放流に興味を持ってくれてよかったです!これがきっかけで、西海市の海や漁業のことを、さらに身近に感じてくれたら最高!
大きく成長したアラカブを、子どもたちの食卓へ届けられるように、瀬川漁協は今日もがんばります!