この夏お目見え!ヒオウギガイ絶賛養殖中

こんにちは、西彼町漁協です。

その昔、ここ西海市西彼町では「チュウチュウガイ」と呼ばれる小さめの二枚貝がよく獲れていました。夏場に、地元の人がよくバーベキューで食べていて、とても好まれていたのですが、今ではあまり獲れない状況に。

昨年の夏のある日。西彼町漁協職員の馬場さんが、ヒオウギガイ養殖の見学で成長途中の小ぶりなヒオウギガイを見た時に「チュウチュウガイみたい!このサイズ感だとファミリーでも子どもたちがたくさん食べられるのでは!?」と思いつきました。

ヒオウギ貝
ヒオウギガイのレンジ蒸し(バター醤油かけ)

そして、その秋から始まった「ヒオウギガイ販売の取り組み」。

西彼町漁協では、ご家庭でも食べやすいように、あえて小ぶりなサイズを販売していこうと考えています。

ヒオウギガイと言えば

ヒオウギガイは、ホタテやイタヤガイなどと同じ、イタヤガイ科の二枚貝です。赤、オレンジ、黄色、紫など鮮やかな貝の色と、太い貝柱と甘い味が特徴。

貝の表面には規則正しく扇状の溝があり、昔宮中の女官たちが持っていた華やかな扇に似ていることから「檜扇貝(ヒオウギガイ)」と呼ばれています。

成長中のヒオウギガイ

手頃な価格で手に入り、簡単に料理ができて、超おいしい!さらに、魚食文化の継承にも一役買ってくれるのではという期待大のヒイオウギガイ。

いよいよこの夏、西彼町産お手頃サイズのヒオウギガイがお目見えしますよ!

う化から販売まで育つこと1年5ヶ月

ヒオウギガイの養殖場

さて、現在養殖中のヒオウギガイは、昨年5月に産卵し、う化したものを、12月末から今年4月中旬まで愛媛県の海で育てて、春からプランクトンが豊富になる西彼町の海で成長させているもの。

「どうしてわざわざ愛媛県の海で育てるの?」と思った人、いますよね。はい、その理由は、水温が低いと成長が止まってしまうから。なので、そうならないよう一時的にあたたかい海でしっかりと育てているのです。

こちらは養殖に使うカゴです。1つのカゴに約80個のヒオウギガイが入っています。このカゴ3つ分を1連にして、海に沈めます。

現在、12万個のヒオウギガイを絶賛養殖中。1カゴに80個なので、単純に計算するとカゴだけでその数1,500個!3カゴで1連なので、500連!すごい量です!

ちなみに、そのうち8万個を西彼町漁協で買い取る予定になっています。

雨が心配だけど

3カゴ分を1連にして海に沈めます

ただですね、やっぱり天候が心配なんです。特に梅雨時の長雨が。雨が続くと、海の上の方が真水になってしまうので、その部分の栄養が薄まるのです。

なので、それを避けるために天気を見ながら、カゴを沈める場所の水深を深くするなどの調整をしています。

西彼町漁協の嶋原さん(左)と組合長(右)

こうやって西彼町の海で大切に養殖されているヒオウギガイは、1ヶ月に約1cmずつ成長しています。そして、7月ごろから7~8cmの大きさに育ったヒオウギガイの販売がスタートしますよ。

みなさん、この夏デビューする「小ぶりだけど気軽に手入るサイズのヒオウギガイ」を、どうぞお楽しみに!