大瀬戸の 漁師の歳暮 ブリ一本!(五・七・五)
こんにちは! 大瀬戸町漁協です。
さて、お正月の準備に何かと忙しい時期ですね。大瀬戸町漁協では冬も元気に毎日たくさんの魚が揚がっています。
今日はこの時期にぴったり、お歳暮にももってこいのブリをご紹介します!
縁起の良い出世魚、ブリ!
生け簀にたくさんブリが泳いでいます! 蓋を開けると暴れまわります! めっちゃ元気!
ブリは青魚(漁協では「青もの」という言葉を使います)で、背中が青っぽい色をしています。丸みのある体で、身の真ん中あたりに黄色い線があるのが特徴です。
ブリは大きなものでは80㎝以上にもなる大型の魚で、「出世魚」と呼ばれ成長するにつれて名前が変わっていきます。
ブリの名称や出世の基準は地方によって異なりますが、長崎魚市場の基準では、以下のように変化していきます。小さい順に、
ツバス(2kgまで)
↓
ヤズ(2~4kg)
↓
ブリ(5kg以上)。
5kg以上になると、体長は60㎝を超えるほどになります。
こちらは船から揚げられたばかりのブリ。つやつやして身が太く、美味しそうですね!
お歳暮でブリが飛び交う
ブリは『大きく成長』して『出世する』という、とても縁起の良い魚です。
ブリほど大きくなるとスーパーや魚屋さんでは切り身として売られ、普段なかなか丸ごとの姿は見かけませんよね。
ですが、大瀬戸町、さらに長崎近辺ではこの時期になると家の中で丸ごとのブリの姿を見るようになります。
長崎には、年末に親戚にブリを贈る風習があるのです!
一匹まるまるのブリは圧巻!!
もともとは『結婚した年にお嫁さんの実家にブリを贈る』という風習だったようですが、お歳暮のような感覚でブリを贈ります。
特に大瀬戸町の漁師さんは親戚中に配る人が多く、12月の比較的早いうちからお歳暮用のブリ専用生け簀が必要なほど!
年末になると、お歳暮ブリがそこかしこで飛び交います。
ブリをいただいた側は、何日もかけて刺身・ブリしゃぶ・塩焼き・照り焼きとありとあらゆる食べ方を楽しめます。
脂がのって美味しいブリ尽くしの毎日で、「ああ、お正月が来たな~」と感じます。
釣りもののブリはきれいです!
大瀬戸町漁協で揚がるブリは、「曳縄釣り(ひきなわつり)」または「トローリング」といって、船上の長い竿から釣り糸を垂らして引き回して釣る漁法で釣られます。
長い竿を立てた曳縄漁船はこちら。あえて縦長の画像でその長さをご覧ください。
大瀬戸町漁協ではブリを「落とし込み」と呼ばれる漁法で釣る船もあります。
落とし込みでは、餌となる小魚を釣り上げ、その小魚がついたままの釣り針を再度海に落とします。そして小魚ごとブリに食いつかせて釣り上げるのです。
網で一気に獲る漁法では、魚の表面が傷ついてしまったり魚に負担がかかってしまいますが、釣りもののブリはうろこの剥がれもなくとてもきれい!
贈り物やお正月の晴れの席にぴったりですね。
ヒラスも美味しいですよ!
こちらの生け簀に泳いでいるのは、ブリとよく似た見た目のヒラス。ヒラスは長崎での呼び名で、「ヒラマサ」というのが正式名称です。
青い背中、体の黄色い線もよく似ていますね!
ブリに見た目だけでなく味もよく似ていて、ヒラスもこの時期に人気の魚です。
ヒラスも丸ごと一本お歳暮として贈られます。コンロにまではみ出す存在感!
切り身にするとヒラスは全体的に白っぽい色合いで、ブリよりもさっぱりとした味わいです。
新鮮なヒラスはコリコリとしてしっかりした食感です。それが翌日になると少し柔らかくなって旨味が増し、また違った味わいが楽しめます。
お正月の魚の準備はお済みですか?
こちらは大瀬戸町漁協名物のクエ。
25~30年ものと推定されるこちら、22kgもあります。
箱入りでお手軽に楽しめるクエ鍋セットは、ふるさと納税やお歳暮用に、おかげさまで今年も大人気です。写真のクエも、この後加工所に持っていってクエ鍋セットになりますよ。
年末やお正月はちょっと豪華なお食事を楽しみたいですよね。
ブリにヒラスにクエと、今日ご紹介した魚たちは、豪華で美味しくて縁起物というまさに年末年始御用達のお魚です。
さて、最後に残念なお知らせとなりますが、今年は大瀬戸町漁協の歳末セールは行いません。
ただ、漁協に来ていただければ魚を販売することはできますので、お求めの際はぜひご連絡ください。
お問い合わせ先はこちら↓
大瀬戸町漁業協同組合 TEL:(0959)-22-0039 FAX:(0959)-22-9410
大瀬戸町漁協の営業は、年内は12月29日(水)まで。年始は1月5日(水)からとなります。
来年も引き続き、西海市漁協共同開催の朝市がありますので、こちらもぜひご利用くださいね。
この一年の最後を本日揚がった真っ赤なイトヨリの写真でしめくくりたいと思います。
皆様、良いお年をお迎えください!