ウミガメが水揚げされました!?珍しい魚が揚がった話。
こんにちは!大瀬戸町漁協です。
新年早々、大瀬戸町漁協でなんとも珍しい生き物が、魚に混じって水揚げされました。
ウミガメさんです!!
計測したら重さは11㎏、そして大きさは55センチメートルでした。
かわいいお顔ですね。
のんびり生け簀を泳ぐ姿。
体の色は茶色いのですが、個体の確認に来た九十九島水族館海きららの職員さんによると、このウミガメはアオウミガメ。
松島沖の網にかかり、他の魚類と一緒に大瀬戸町漁協で水揚げされました。
そして一日漁協の生け簀でのんびり泳ぎ、翌日に再び海に放流されました。
※大瀬戸町漁協では、珍しい魚が揚がるとまず海きらら水族館へ連絡します。そして水族館職員の方が状況調査をしたり、飼育のため水族館に引き取られていったりします。
ウミガメもかかった「定置網」とは?
このウミガメは、松島の南沖に仕掛けてあった定置網にかかっていました。
さて、この定置網とは、錨等を使って海の中にずっと固定して張っておく網の仕掛けです。
大きさや形はさまざまなものがありますが、大瀬戸で使われている網は小型のものが多く、今回ウミガメが入った網はだいたい20メートル四方ほどの大きさです。
定置網は、魚が壁に沿って泳ぐ性質を利用したもので、網に当たった魚を囲いの中に誘導して捕獲する仕組みになっています。
大瀬戸の海は様々な種類の魚が生息しており、回遊魚の通り道でもあります。
こうした定置網にはブリ、タイ、イカととにかくさまざまな魚類が入り、一日で何百匹も獲れるのですが、その中にはたまにちょっと珍しい魚(ウミガメも!)が入っているということなのです。
ウミガメが網にかかった・・・実はよくあることなんです!
漁でウミガメが獲れてしまうなんてとても珍しいと思われるかもしれませんが、実はけっこうあることなのです。
大瀬戸町漁協の漁師さんによると、年に10匹程度かかるという話です。
そしてちょっと珍しい生き物がかかることも実はわりとよくあることなのです。たくさんの種類の魚が住む大瀬戸の海だからこそかもしれませんね。
大瀬戸町漁協の珍しい生き物遍歴!
これまでも数々の珍しい魚が水揚げされてきた大瀬戸町漁協ですが、どんな生き物たちがいたか一挙にご紹介しましょう!
ホシフグ
実はウミガメ水揚げの前日にも、珍しいフグが捕れました。
こちらは、キレイな模様ですが猛毒を持つホシフグです。食べちゃダメですよ!
カブトガニ
こちらは「生きた化石」ともいわれるカブトガニ。
カブトガニは、実は数年に1度くらいの頻度で水揚げされています。こちらのカブトガニは西浜沖の紋甲イカ漁の刺し網にかかっていました。
金色の一先
一先は大瀬戸町漁協の夏シーズンの代表的な魚ですが、これは黄金色の一先です!この一先が捕れたときは、長崎新聞ニュースでも取り上げられました。
特大ハモ
15キログラムもあるハモです。このハモ、漁師さんより背(?)が高いです!!
カエルアンコウの仲間
ちょっとグロテスクな見た目のこの魚、正確な種類は不明ですが、見た目の特徴からカエルアンコウの仲間のようです。
今までで最も珍しかった生き物は?
この1~2年だけでもたくさんの変わった生き物が水揚げされてきた大瀬戸町漁協。では今までで一番珍しかった生き物は何かというと……
こちらの「サバヒー」です! 長さは1メートルほどでなかなかの大物。
素人目には普通の魚に見えますが、このサバヒーは本来熱帯地方に生息する魚で、東南アジア・フィリピンなどでは日常的な食用魚とされています。
この熱帯地方の魚がこの海域で確認された例はこれまでなく、この魚については学会での発表がされるなど、とにかく珍しい事例となりました。
さて、今年はどんな珍しい魚たちとの出会いがあるのでしょうか?
皆さま、本年もよろしくお願いいたします!