船底の大掃除
こんにちは、大瀬戸町漁協です。はやいもので、もう年末ですね。皆さま、大掃除はお済みでしょうか。
大瀬戸町漁協では、定期的に漁師さんたちが船の大掃除をします。今日はその船底掃除の様子をお伝えします。
船を上げる
ある年末の朝、漁から帰ってきた船がそのまま漁協横にある斜路(しゃろ)に向かいます。
斜路とは、船を海から上げるための、坂のような線路のことです。
船上の漁師さんと漁協職員とが合図をしあい、協力して船を斜路に乗せていきます。
この写真、船を引っ張り上げるロープが見えるでしょうか。
斜路の上には、船をけん引するロープを巻き上げる、「ウィンチ」という機械があります。スイッチを入れると歯車が回り、ロープを巻き上げていきます。
このウィンチはかなり古いもので、もう何十年も現役で動いています。
ここにもう一人の漁協職員が立ち、船の下の職員と息を合わせて巻き上げていきます。
船底が見えるほどに上がりました。この船のけん引は大変危険を伴う作業ですが、ベテラン同士のあうんの呼吸で、絶えず安全に気を配っています。
船底に支えとなるくさびを入れ、安定させています。
巻き上げ機がぐるぐると回って力強く船を引っ張り上げました。
上げてみると、藻がついているのがよく見えます。
きれいに洗浄!
船底が現れた状態になったら、いよいよ船底を掃除します。
使うのは、高圧洗浄機。
船底についている藻や汚れ、スクリューに絡まっている海藻などをきれいに落としていきます。
ブオ―――――という大きな音が響き、すごい圧力で汚れを吹き飛ばします。
船底を丁寧に洗い、船べりやスクリューまできれいにするのには、3時間くらいもかかることもあるそう。
こちらは洗い終わったところです。きれいになりましたよ!
船底の清掃は、年に何回もやります
実は、この船の掃除は年末だからということではありません。
船の清掃は、数カ月に一度(頻度は漁師さんによる)などのペースで定期的に行われています。
船底やスクリューをきれいにすると水の抵抗が少なくなり、船の燃費が良くなるというメリットがあります。
こんなにきれいになったら水の中もすいすい進めそうですね!
この日は2隻の船で清掃が行われました。
新年に向け、きれいな船で気持ちも新たにできそうです。
では、来年もどうぞよろしくお願いします!