ほんとはおいしい!雑魚と呼ばれる魚たち
こんにちは西彼町漁協です。
ようやく朝夕は過ごしやすくなりましたが、10月も半ば過ぎたというのに、まだまだ半袖のシャツが活躍する日が続きます。
冬場にカキの収穫を迎える西彼町漁協は、今の時期、大量に入荷する魚種がありません。ですが、あまり市場には出回らないような小さな魚たちが、直売所に並びます。
漁師さんが直接、直売所に卸している「雑魚(ざこ)」と呼ばれる魚たち。
じつは、みなさんが馴染みのある魚とは、またひと味違うおいしさを楽しめます!
ということで、今回は「雑魚」のおいしい食べ方をご紹介します。
ドーンとカゴに盛られていたり、ビニールの袋に詰められて、店頭に並ぶこちらの小魚たちは、直売所などでだいたい200円〜500円ぐらいで販売されています。
「雑魚」って、ネーミング的にあまり良いイメージはありませんが、ほんとうはとてもおいしいです!
まるごと揚げて、南蛮漬けに!
小魚は、お腹の内臓だけ取り出し、南蛮漬けにすると骨まで柔らかくなります。頭からまるごと食べられて、上質のカルシウム源にもなります。
お腹の内臓を取り出すのが面倒なら、頭を取って身の部分を揚げて、漬けてもおいしいです。
中骨まで食べれますよ!
茹でるだけで高級魚に変身!?
こちらは、なべ鯛のポン酢和え。
お湯で茹でたものをポン酢でいただきます。
薬味に小ネギをのせると、おいしさが引き立ちます!
なべ鯛はスーパーなどでも販売されていて、手頃な値段で手に入るのになぜか人気のない魚…
そこで!このなべ鯛を漁師さんちの調理法で料理してみたら、驚くほどおいしくできました。
その調理法とは、こちら!
まず、なべ鯛の内臓を取ります。
魚の表面がすべりやすいので、鱗はお腹の部分だけ取り除きます。
捌くのに慣れていない方は、軍手着用をオススメします。
そしてここからがミソ!
なんと塩をたくさん振って(強塩と言います)冷蔵庫で一晩置き、次の日に塩を洗い流して、茹でるだけなんです。
とってもシンプル!茹でただけなのに、しっかり身がしまっていて、臭みはなく、高級魚にも匹敵するおいしさになりました。
なべ鯛は、直売所などに手頃な価格で出回るので、ぜひお試しください!
そして、小鯛は塩麹茶漬けにしました。
小鯛は三枚におろして、一晩塩麹に漬け込んでおきます。
そのまま食べてもおいしいのですが、熱々のお出汁をかけてお茶漬けにすると、さらにおいしくいただけますよ!
イチオシ!バリの子の唐揚げ
店頭で見かけたら、ぜひ買って、調理して食べていただきたいのが「バリの子の唐揚げ」
ちなみに、子といっても形が小さいだけで、背びれには毒があって刺さると痛いです。そのため、きちんと処理されて販売してあります。
袋にいっぱいに詰められ、15匹くらい入ったものが1つ200円でした。
見た目や背びれに毒があることから敬遠されがちなバリですが、新鮮なものは刺身や洗い(刺身を冷水で洗ってから冷やしたもの)でおいしく食べられるし、味噌汁や煮付けにしても楽しめます。
大きさは手のひらの半分サイズで、そのまま唐揚げにしました。
小さいのですぐに揚がります。
塩コショウ味と、醤油にちょっと漬け込んだ醤油味の2種類を作ってみました。
お皿に盛り付ける前に、つまみ食いであっという間に無くなるほどのおいしさでした!
見慣れない魚にもチャレンジしてみては!?
今回ご紹介した小魚は、スーパーなどで大量に売られている魚ではないので、あまり馴染みがない魚かもしれません。
しかし、調理法によっては高級魚にも匹敵!といっても、シンプルに茹でたり揚げたりするだけで簡単に作れます。
お財布にも優しく、身体にも嬉しい。
今まで敬遠していた「雑魚」と呼ばれている魚たちを見直して、食卓に並べてみませんか?
きっとそのおいしさに驚かれると思います。
そして、次の世代の子どもたちの記憶に、西海の海の幸をしっかりと刻み込んでもらえたら嬉しいです。