大村湾の未来を照らす!三倍体カキの可能性

新年あけましておめでとうございます。2026年が皆さまにとって健康で実り多い一年となりますようお祈り申し上げます。

さて、西彼町漁協は1月5日が仕事始めでした。本年も新たな気持ちで皆さんの食卓に海の恵みをお届けしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします!

チヌの食害と高水温の課題を克服できた、三倍体カキの強さ

成長途中の三倍体カキ種

西彼町漁協が主力であるカキ養殖。これまでチヌの食害や夏場の高水温によるカキの被害が深刻化する中、昨年は「三倍体カキ」の導入という新たな取り組みに挑戦しました。

チヌの食害対策では、カキをかごに入れる「永田式」でチヌの攻撃を防ぐことができました。成長したカキのためにカゴを交換するなど、とても手間がかかりますが1つ課題をクリア。

令和7年8月の三倍体カキ

次に、夏の高水温に耐えられたのか?昨年夏の厳しい環境下でも、三倍体カキのへい死滅率は1割未満で、二倍体カキが半分以上死んでいたのに対し、ほとんど影響を受けませんでした。

三倍体が高水温を乗り越えられた理由は、「産卵をしないこと」で、エネルギー源である「グリコーゲン」を効率的に蓄えるメカニズムによるものと考えられていますが、同じ三倍体のカキ種を養殖しているのに、養殖場所や、ていねいに育てているかどうかで、成長の度合いが異なる場合もあるようです。

また、三倍体カキは産卵はしないものの、もしかしたら擬似的に産卵したような状態となってグリコーゲンを消費することもあるのではないかという仮説も。今後は、そういったことも研究されていくことが期待されます。

確実な収穫が期待できる!大きさも味わいもベリグッド

三倍体カキ:令和7年12月26日

「出来が良すぎる!」西彼町漁協職員の馬場さんのこの一言に、三倍体カキの成果が現れていました。二倍体カキは1枚のカキ種から500g程度しか収穫できないのですが、三倍体カキではなんと2kgの収穫、さらに手間をかけてていねいに育てたものでは3.5kgになるケースも!三倍体カキの収穫量はかなり期待できます!

10月頃は、西彼町漁協のいけすで養殖していた三倍体カキの身入りが良好ではなく、成長するだろうかと気になっていましたが、水温が下がるにつれて改善がみられ、12月末の試食では濃厚な旨みと食べ応えのある大きさに成長し、三倍体カキの出来に手応えを感じました。

ちなみに、今回収穫された三倍体カキは全体で2800kgでしたが、大村湾漁協直売所での販売とふるさと納税の返礼品として出荷されます。

馬場さんに聞く。三倍体カキの拡大と大村湾漁協との合併で描く明るい展望

西彼町漁協は本年4月から大村湾漁協と合併します。高齢化が進み、この20年で組合員さんが約300名から約150名に半減するという厳しい状況の中、漁民と漁業を守ための苦渋の決断でありましたが、今回の合併は確実に「よくなる方向の第一歩」となります。

三倍体カキのカキ種

三倍体カキの成功を踏まえて、今年は収穫量を4倍に拡大する計画です。種苗価格が高いという課題はありますが、本漁協が先駆けて成果を示すことで、縮小傾向のカキ養殖を安定的に継続したい、そして若手の組合員さんには所得向上を、高齢の組合員さんにはやりがいを感じて楽しみながら仕事ができる、海の仕事に希望を持ってもらえたらと思っています。

あと、新しい年に向けて大切なのはやっぱり「健康」ですね。漁師さんたちにも「身体を大切にしないとね」と話しています。

本年もどうぞよろしくお願いいたします

本年は三倍体カキの規模拡大と大村湾漁協との合併による体制強化で、西彼町漁協は持続可能な未来を切り開こうとしています。

本年も西海市内にある大瀬戸町漁協、瀬川漁協、西海大崎漁協、そして西彼町漁協はみなさまの食卓に、新鮮でおいしい西海市の魚介類をお届けできるよう日々頑張りますので、引き続きあたたかい応援をよろしくお願いします!