海の底をふかふかに?大村湾で続けられている“海底耕うん”のお話

みなさんこんにちは、瀬川漁協です。
今日は、いつものお魚紹介とは少し違った、“海を守る取り組み”についてのお話をお届けします。
実は私たち漁協の仕事は、「魚を獲る」だけではありません。
魚が元気に育つ海を守り、未来へつないでいくことも、とても大切な役目です。
その取り組みのひとつが−
“海底耕うん(かいていこううん)”です。
海底耕うんってなに?
「海を耕すってどういうこと?」と聞かれることがあります。
海底耕うんは、船に特殊な爪のようなものを付けて、海の底の泥(ヘドロ)をかき混ぜ、ふかふかにする作業のことです。
大村湾は波が穏やかでとてもきれいな海ですが、外海に比べると水の入れ替わりが少ないため、泥が溜まりやすい特徴があります。
この泥が固く積もってしまうと、海底に酸素が行きわたらず、貝や小さな生き物にとって住みにくい環境になってしまいます。
そこで登場するのが海底耕うん。
船のアームが海底をゆっくりかき混ぜることで、海底がほぐれ、酸素が行きわたるようになります。まさに、
「海の畑を耕す」ようなイメージです。

なぜ大村湾で必要なの?
大村湾は“閉鎖性海域”と呼ばれる海で、外海とのつながりが小さく、栄養や泥が残りやすい場所です。
そのため、泥がたまりすぎると、赤潮や酸素不足の原因になることもあります。私たち漁協にとって、海は生活の場であり、仲間のような存在です。
だからこそ、海の環境を守るために、毎年この海底耕うんに協力し続けています。

海底耕うんで海はどう変わるの?
作業を続けていると、少しずつ変化が見えてきます。
- 海底の泥が柔らかくなり、酸素が入りやすくなる
- 小さな貝類の育ちがよくなる
- 魚が寄りつきやすい環境になる
「昔より魚や貝が元気になった気がする」
「海底が呼吸しているみたいに感じる」そんな声も、漁師の仲間から聞こえるようになりました。
地味な作業ですが、こうした小さな積み重ねが、海の未来をつくるのだと実感しています。

瀬川漁協の取り組みとして
瀬川漁協では、海底耕うんへの立ち会いや、海の状況を確認する作業に日々協力しています。
魚や貝が元気に育つ環境を守ることは、地域のみなさんに新鮮なお魚を届けることにもつながるからです。
私たちが今の海を守ることは、次の世代の漁師や子どもたちに豊かな海を残すことにつながります。

これからも海を守る活動を発信していきます
漁協の日常には、みなさんの知らない「海を守るための仕事」がたくさんあります。
これからも、お魚ブログを通して、そんな活動をお届けしていきますので、ぜひお楽しみに!今日も読んでいただき、ありがとうございました。
そして、これからも瀬川漁協をよろしくお願いします。
